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社交不安障害(社会不安障害、あがり症)とは

■社交不安障害(社会不安障害、あがり症)とは

社交不安障害(社会不安障害、あがり症)は、人前で何かをすると緊張してしまいうまく話せない、声が震えてしまう、会社などで周りに人がいると電話に出たりするのをためらってしまう、人前で字を書く時に手が震えてしまう、酷く苦痛を感じ逃げてしまう、避けてしまう状態を言います。人前で何かをするとき、例えば、学校の授業や会社の会議で何かを発言するときに緊張するのは普通です。それが酷くなり、出席することが苦痛になって授業に出席できない、会議に出られないとなると、したい仕事が出来なかったり、なりたい職業につけなかったりしてしまいます。

このような症状が社会不安障害であり、緊張症状がすぐにはおさまらずに意識すればするほど強くなり、さらに何度やってもなかなか慣れないため、徐々に自信を喪失し、消極的になってしまいます。社会不安障害は以前、対人恐怖症やあがり症とも呼ばれていましたが、対人恐怖症のうち、自分の視線が非常に強くて他人を傷つけてしまうといった視線恐怖などの精神病的な症状は、妄想性障害として社会不安障害とは区別されています。

社会不安障害は10代半ばで発症し、症状が慢性的に続くため、自身の性格上の欠点ととらえてしまう患者様も多いです。このため、来院せずに一人で悩みつづけている患者様が殆どです。社会生活に支障が出る他、うつ病の合併も多く、不安や緊張を紛らわすためにアルコール依存に陥る恐れもあります。社会不安障害は精神的な疾患で治療可能であることを理解し、心療内科や精神科の専門医を受診することをおすすめします。